新世界より 貴志祐介
※ネタバレを含む感想です。
新世界よりを実際に読んだのは、しばらく前のことなのだけれど、
今日ふと本を探していたらオルダス・ハクスリーの「すばらしい新世界」が
ふと目について、あらすじを見ていたら、おそらくこれが
新世界よりの下敷きになっていると気づく。
- 作者: ハックスリー,Aldous Huxley,松村達雄
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1974/11/27
- メディア: ペーパーバック
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新世界よりを思い出してみると、まさにすばらしい世界同様
完全管理社会(ディストピア)の異様さに気付く主人公が描かれている。
貴志裕介は天才かと思っていたけれど、
こういった下敷きとなった作品があることを知ることも大切だな。
それで貴志裕介の評価が落ちるわけではないけれど。
こうしたディストピアSFがとりわけ面白いのは、
現代社会の現実を如実に表してくれるところだ。
新世界よりでバケネズミが実は超能力のない"人間”だったことが
終盤わかる。
現代においてもバケネズミのような人・状況を生み出していないだろうか。
あるとしたらなぜだろうか。