ホモサピエンス全史 ユヴァル・ノア・ハラリ
第19章が良い。
人間にとって幸福とは何か。
幸福は外部環境でなく、心の持ちようであり、ひいては心の持ちようにすら囚われず、今、をただ味わう、という仏教的な解釈につなげているあたりが、これまで漠然としか理解できなかったマインドフルネスの境地を実に分かりやすく洞察されている。
最近でた、ホモデウスではラストのほうに、人間は自然の一部であり、自然はアルゴリズムである的なことが最後に書かれていた。
生涯投資家 村上世彰
会計の目的のひとつは、投資家へ役立つ情報を提供することである。
投資家の視点を学ぶために読む。
印象に残ったのは、欧米の投資家はビジョンを語っても結局は「それでいくら儲かるの?」と問うてくる、という部分。
やっぱそこなんだよなぁ~
村上さんの考えるあるべき論は、本人が経営者ではないといいながら、実に経営者よりに考えてしまっており、所有と経営の分離が実現されない。
むしろ、経営者にも自社株保有し投資家視点を持つように提言しており、自明なのかもしれないが、それであれば村上氏自身が所有する株式の企業において、自身が経営すればいいのでは?という気がしてくる
ところどころで、村上氏の父とのエピソードや、村上氏の家族とのエピソードがあり、むしろ世間をにぎわせた内容よりも興味深い。
「生涯」投資家、とタイトルをつけるのであればそちらに重点を置き、深堀りしたほうが面白かったのではなかろうか。
TED:ハンナ・フライ: 愛を語る数学
3つ目のTIPSが仕事においても適用できそう
個人的に、重要な問題を話し、些細な問題はある程度スルーできるのがよい関係だと
思っていたが、実際はその逆で些細な問題もきちんと話し合い、怒りを貯めない関係が望ましいと語られている
振り返ってみると確かに、些細なことでもなんでも言い合えて、解決に向けて歩み寄れる関係こそ働いていて気持ちのいいものだった
これまでの経験で、なんだか組織に自分が合わないと感じているときは、この些細な問題が積み重なっていた気がする
意識的に、些細なずれを埋めに行くようにしていきたい
図にしてみた
相手 | ||||
大きな問題 | 些細な問題 | 問題なし | ||
自分 | 大きな問題 | OK | 大きいと考えている理由を話す | 問題であることを共通認識する |
些細な問題 | なぜ大きな問題なのか聞く | OK | 言わずに理解してもらおうとしない | |
問題なし | 問題であることを共通認識する | 気付けるようにする | OK |
よくある質問だが1on1で、直近を天気にすると、晴れ雨曇りどれ?って聞くことも、抱えている内容がどれくらいの問題なのか、こちらで判断せず、相手の考えを知るうえで非常に有効だなぁ
こうした、「些細な問題が実は大事だ」という学びを、例えば「面談で天気を聞く」という小さなスキルとして自分で貯めていき、その結果を踏まえ内省し、ブラッシュアップさせていく。そういうことを一つ一つ積み重ねていきたい。
SaaSの公式は危ない
SaaSの公式「LTV/CAC > 3x」ってなんでなの?分解して考えてみた。 | Wantedly Blog
こんな記事があがっていた
他にも探せば今ではSaaS界隈にごろごろしている
分解しているとおり、これは「将来収益」と「現在のチャーンレート」を使っている
当たり前だけど、将来は変わりうるしチャーンレートも変わりうる
はっきりいって今はSaaS投資ブームで金余りかつ、初期投資家が煽って株価つり上げたいポジショントークしているだけだと思う
さんざん、バブルとかイノベーションのジレンマとか経験している人類だけどまだまだ教訓には至っていないようだ
特に、この公式がやばいのはキャッシュの蓄積が全くないどころか、より資金を必要とするところで、一度走り出したら止められない
ファイナンス思考のブームも相まって、PL脳wとか煽られているけど、果たして広告費を抜いたら赤字は0にできるとかいっている会社が、いざその状況になったときに追加資金は得られるのか、資金があっても広告打てば改善するのか?
そもそもプロダクトがいけてないんじゃないか?
という本質的な問題にぶち当たるのがいつか、投資家たちは売り抜けできるのか、そういうゲームだと思う
「簿記力コアトレーニング」Day15~21 1周目
- Day15現金預金の決算手続
現預金になるもの・・・通貨、他人振出小切手、配当金領収書、期限到来済公社債利札
ならないもの・・・先日付小切手(受取手形)、自己振出小切手(当座預金)
自社と銀行の調整表(加減算)を作成し、残高の一致を導き回答
- Day16手形の会計処理
特になし
- Day17貸倒見積高の算定
キャッシュフロー見積法・・・債権の元本の回収および利息の受け取りにかかるキャッシュフローを合理的に見積もることができる債権に用いられる。元本回収および利息受け取りが見込まれる時点から当期末までの期間にわたって、元本の回収額および利息の受取額を当初の約定利子率で割り引いた金額と債権の帳簿価格の差額を貸倒見積高とする。
なんか小難しい。ので分かりやすい説明を探してみた
「キャッシュ・フロー見積法」|経理用語解説 | 会計業務の小ネタ
「利率を下げたことで減少した将来の回収見込額を本来の利率で回収するなら今いくらの元本が必要か」を計算し、貸し付けている元本との差額を貸倒引当金にするというのがキャッシュ・フロー見積法
まず、利率を下げたのでその分を貸倒引当として見込んでおく。
相手が潰れてなければ、翌年度以降の見積高と引当金の差額を
△貸倒引当金/受取利息で計上していく
- Day18有価証券の評価
満期保有目的債券の償却原価法(利息法)を覚えてなかった・・・
- Day19外貨建て取引
営業取引と資金取引でパターンを表にしてみる
時点 | 区分 | 差額の処理 |
取引以前 | 営業取引 | 差額なし |
資金取引 | 直先差額を期間配分 | |
取引後 | 営業取引 | 直々は当期 直先は期間配分 |
資金取引 |
※直直=取引時と予約時相場の差額
※直先=予約時と予約した先物相場の差額
- Day20外貨建有価証券
これもたくさん場合があるので表にして覚える
種類 | 換算方法 | |
売買目的有価証券 | 時価×CR | |
満期保有目的債券 | 償却原価法なし | 取得原価×CR |
償却原価法あり |
償却額×AR※ 償却原価×CR |
|
関係会社株式 | 取得原価×HR | |
その他の有価証券 | 時価あり | 時価×CR |
時価不明 | 取得原価×CR |
※ARなのは、利息は一年間の結果だから
- Day21 商品売買の記帳方法
総記法、小売棚卸法がわからず
総記法では商品勘定の借方に仕入原価を、貸方に売上(売価で)を記入する
これどんな商売で使うんだろ・・・
なんとなくだけど、会計システムがなかった時代に紙で帳簿付けしていた際に、この方法だと一発で色々出せるじゃん!みたいなノリで使われてたのかな?
小売棚卸法はこちらのブログが参考になりました
小売棚卸法 | 七転び八起きブログ ~成らぬは人の為さぬなりけり~
デパートやスーパーなど、大量の商品を扱う業態で利用される帳簿記入の方法です。
特徴は…
1 商品受入時に商品販売益を計上
2 商品は借方も貸方も売価で計上
3 外部報告のために、商品を原価で表示するために、決算整理で繰延販売益ACを計上して、商品を間接的にマイナスする。
4 仕入値引、割戻の際は、売価を変更しない場合は商品販売益をプラスする。
また、小売業のシステムについてよい記事があったのでリンクを貼っておく
「簿記力コアトレーニング」Day8~14 1周目
- Day8 ストックオプション会計
ストックオプションとは、新株予約権のうち従業員等に対して労働の対価として付与されるもの
実務上、費用計上されるかどうかが非常に大きい論点となる。
簡単に表にまとめてみた
区分 | 行使価格 | 無償SO | 有償SO |
上場企業 | ー | 費用計上 | 費用計上 |
非上場企業 | 付与時点の株価≦行使価格 | 費用計上なし | |
付与時点の株価>行使価格 | 費用計上 |
2018年9月現在は、有償SOについてASBJより
「従業員等に対して権利確定条件付き有償新株予約権を付与する取引に関する取扱い」
が出されており、有償SOが費用計上が求められている。
企業がなぜ有償SOを発行したいかというと、株主総会ではなく、取締役会決議で発行ができるからだった。
当該変更により、今後のSO発行実務に影響がでるだろうと思われる
- Day9税効果会計
繰延税金資産・負債の流動・固定判定は、差異の発生原因になった資産負債に従う
法人税等調整額の計算とその他有価証券評価差額金の処理がどうにもすっきりしない
- Day10株主資本等変動計算書
剰余金の配当時、会社法では債権者保護のため、配当額の10分の1(資本準備金と利益準備金合計が資本金の4分の1になるまで)を利益準備金として積み立てを求めている
仕訳で使う勘定科目や表のどこに記載するか間違いやすい
- Day11CF直説法
T勘定で、売掛・商品・買掛を整理する
- Day12CF間接法
税引き後からスタートするケアレスミスに注意
- Day13 1株あたり情報
期中平均株式数は保有日数/365をかけて平均する
ぱっと検索すると証券会社のページ&投資家ばっかり、、、
このページが、非上場企業前提の説明だが実務的な詳しい説明があり非常に有用だった
新株予約権付社債・CB の留意点|AZX|ベンチャー企業等に対し法務、特許、税務会計のサービスをワンストップで提供
特に、株主総会決議の必要性、開示規制との関係や
新株予約権1個あたりの社債額が500万円を超えないように新株予約権の数及び社債額を設定し(同項第2号参照)、新株予約権が行使された場合には社債の期限の利益が失われたとみなす旨を規定する(同項第5号参照)ことで、現物出資規制を回避する
など
また、税務面で調べてみるとキーエンスの訴訟問題時にCBがスキームとして活用されていたらしい
「転換社債で節税」にNO…税制改正 1500億円申告漏れで政府検討(1/2ページ) - 産経WEST
学んだ内容が現実社会でどのような影響があるのか、またその影響からどんな流れで現在があるのかを知ると非常に面白くなってくる。
特に税務は、会計基準よりも怠惰(抜け道ありあり)で傲慢(ご都合主義な改正)なところが人間らしくて実に面白い
- Day14 分配可能額の算定
資本関係はとにかく分かりづらい。資本の部が細分化されまくっているのと、関連条文が多すぎるせいだと思う
このブログの説明が分かりやすかった
1分でわかる分配可能額 | 公認会計士有資格者jijiたんが予備試験ルートで司法試験に合格したブログ
少なくとも資本の部が細分化している理由が納得感ある覚え方ができて理解が捗りそう
資本の部は、債権者VS出資者と、それを横目にしてる経営者という構図で考えると分かりやすいかもしれない
「簿記力コアトレーニング」Day1~7 1周目
これから12日間で簿記力コアトレーニングを3周しようと思う。
解説よりさらに気になって調べたこと、個人的な備忘を記録。
著者のブログも参考になりそう→簿記力 2ヵ月集中特別プログラム
- Day1固定資産の減損
問題では減損の兆候は把握済みだが、兆候の例としてはいくつかある
・2期連続でPLまたはCFがマイナス
・早期徐売却
・異なる用途への転用
・有休かつ将来の用途が未定
・市場、技術環境の著しい悪化 など
実務上は、きちんとプロダクト単位・事業単位でPLやCFが出せていなかったり、
取締役会で今後の用途が決まらずあいまいなまま、
というケースがある。
また、減損の認識判定における割引前将来CF総額とか、合理的に見積もれたら苦労しない・・・
そのため、実態としては一気に正味売却価格まで落とされるのではという気がする
回答のポイントは、検討のフローを覚えること
兆候の把握(あり・なし)→認識の判定(割引前CFと簿価の比較)→減損損失の測定
個別資産→より大きな単位での判定
※この際、認識の判定では個別減損前の簿価を使用
より大きな単位での減損-個別減損=減損増加額→まずは共用資産から引く
- Day2資産除去債務
目的は、除却費用の適切な期間配分(使用期間で割り振る)
償却方法は、紐づいている有形固定資産の方法にならう
ただし、除却なので残存価格は0とする点に注意。
除却費用っは現在価値に直して計上すべし。また、利息費用の計上も毎期行うこと。
- Day3リース会計
リース資産・債務の計上額算定を覚えるべし。
問題上は、所有権移転かつ購入価格明らか以外は、
購入価格とリース料総額の割引現在価値比較して小さいほう、と覚えるとよさそう
利息がいつにかかっているのか、ミスしやすい(前払・後払)
- Day4セール・アンド・リースバック取引
ポイントは、償却においては売却→賃借の影響をなくす形にし、
借入であるという実態からの、支払利息のみPLヒットさせること
SLBを経ても、資産自体にはなんら変化はなく、資産から生み出される将来CFが変化ないという思想から、おそらく上記となる。
なぜ、両建てでなく償却費に売却差額をヒットさせるのかが分からなかったがおそらく上記のような、考えからきている。
- Day5ソフトウエアの償却
関係ないけど、開示ではソフトウ「ェ」アじゃなくソフトウ「エ」アと記載するとか細かいキメがあったな、、、ポイントは見込みに基づく算出と均等償却を”毎期”比較し、大きいほうで処理すること
また、期末残が翌期以降の見込み収益より低い場合、減損処理すること
費用計上をできるだけ先にさせたい保守層に寄り添った処理だなぁ
- Day6工事契約の会計処理
途中で赤字と分かったプロジェクトを、その時点で引き当てる。
引当時は、工事原価/工事損失引当金 で仕訳ける
- Dya7退職給付会計
T勘定の解放をマスターするのが肝心
数理計算上の差異の貸借に注意。基本的にはT勘定内でバランスするはず